上司の指示が曖昧で何をしていいかわからない。
何かしたら後出しで「そんな指示はしていない」と言われる。
会社で働く際、上司の良し悪しはとても重要です。
良い上司は明確な方針と指示を出し、問題があればフォローを行い、メンバーの適性や成果を適切に評価します。
逆に悪い上司だと曖昧な指示で丸投げし、問題があれば部下を叱責し、メンバーを好き嫌いで評価します。
この中の「曖昧な指示」が厄介で、メンバーは指示の内容が理解できないと何をしてよいかわからなくなります。
曖昧に指示されるとめっちゃ困る
ですが曖昧な指示にも対処方法が存在します。
そこで今回は曖昧な指示、毎回違う指示をする上司への対処方法について紹介します。
書いている人
ITエンジニア。
SE、機械学習エンジニア、データサイエンティストなどの経験がある。
転職経験3回。
とりあえず何とかなっている。
記事を読むメリット
曖昧な指示、毎回違う指示をする上司への対処方法がわかる
なぜ曖昧な指示を出してしまうのか
なぜ曖昧な指示を出してしまうのか。
ひとつは日本の文化的背景が影響しています。
日本は高コンテクスト文化と言われ、文脈を読むことを期待して会話やテキストから情報を省くことが多々あります。
オヤジ、いつもの!
これは定食屋などで見られる光景ですが、情報がこのテキストだけだった場合、意図を理解するのは困難です。
背景情報として
- ここは定食屋である
- この人は常連で、毎回A定食を注文している
などの背景情報を足すことで相手の要望を理解することができます。
この背景が職場でも影響しており、様々な情報を「言わなくてもわかるだろう」という前提でスキップしてしまいます。
しかし仕事の場で情報を省略するのは悪手でしかありません。
正しく情報を伝えればうまくいったところを、指示を省略して失敗したのであれば、それは指示を出した側の怠慢です。
例えばサイボウズでも2014年のコラムで以下のように書かれています。
日本の場合、「言われなくてもできる人」のような高コンテキストに対応可能な人が優秀だとみなされることで、「言われないとできない人」の評価が不当に下げられることがあります。しかし、よくよく考えてみるとこれはおかしい話です。この場合、一番責められるべきは仕事を振られた側ではなく雑な仕事を振った側の人間です。
「言われなくてもできる人」に頼るのは甘え | サイボウズ式
曖昧な指示を出すもうひとつの理由は責任回避です。
指示を曖昧に出しておくことによって
- 部下が自分の意図を理解しなかった
- 部下が勝手に違う行動をした
と責任を回避するために敢えて曖昧な指示を出すというケースもあります。
責任回避の意図で曖昧な指示をしている上司は会社にとって害悪です。
指示が曖昧な上司がいると部下は困る
上司の指示が曖昧だと部下はとても困ります。
実際ネット上にも困っている人がいます。
指示が曖昧な上司には、どう対応したらいいんだろ?
— 疲れた〜 (@uvoIjoCnfuiP6Hx) March 26, 2021
めちゃくちゃ曖昧な指示を出す上司にキレ散らかしてしまった
— シンク(美少女) (@synker99) April 1, 2021
会社の上司、あまりにも指示が曖昧で
— りー⚙ (@Rie_jikyo) April 2, 2021
仕上げて持って行ったらこうじゃないんだよネみたいに言われるの多すぎて先にその仕様を伝えろと思ってしまう
もしくは仕様書にかけ
書いてないからそうなってんだろ
曖昧な指示、毎回違う指示をする上司への対処方法
曖昧な指示、毎回違う指示をする上司への対処方法、それはエビデンス(証拠)を残すことです。
「エビデンスを残そうにも指示が曖昧だと残しようがない」と思うかもしれません。
そこで指示そのものではなくこれから行う対応を文字で残します。
『いい感じに処理するように』とのことでしたので○○で対応しますね
とSlackやメールで送ってから行動しましょう。
ここで重要なのはエビデンスを第三者の目に見えるように残しておくことです。
具体的には1対1のダイレクトメッセージ(DM)ではなく、複数人が参加しているチャンネルやメーリングリスト内で行動予定を残すこと。
こうすることで
そんな指示はしてない。私は知らない。
と後でシラをきられるのを牽制できます。
シラをきるようであれば対応予定内容を宣言しているエビデンスを公開すれば良いです。
他の人も見ているメッセージなので不動の事実であり改ざんはできません。
私は許可はしてない。勝手に動くな。
などと言う場合は、次から
『いい感じに処理するように』とのことでしたので○○で対応しようと思いますが、よろしいでしょうか?
と確認するようにして、許可が出るまで動かないようにしましょう。
「勝手に動くな」というタイプに対しては指示待ちするしかありません。
口頭では後々シラをきられるかもしれないので、口頭で指示された場合も必ずテキストでエビデンスを残しましょう。
まとめ
今回は曖昧な指示、毎回違う指示をする上司への対処方法について紹介しました。
曖昧な指示は日本の高コンテクスト文化を背景とする情報の省略によるところがありますが、仕事に「言わなくてもわかるだろ」を持ち込むのは指示する側の怠慢です。
曖昧な指示、毎回違う指示をする上司への対処のポイントとしては以下の通りです。
曖昧な指示への対処ポイント
- 対応する前に対応予定の内容をテキストで伝える(後から「そうじゃない」と言われるのを回避)
- 対応予定内容は第三者にも見えるようにエビデンスを残す(言い逃れを防ぐ)
- 「勝手に行動するな」と言われるようなら許可が出るまでは指示待ちで良い
- 口頭で指示されても必ずテキストでエビデンスを残すべし(言い逃れを防ぐ)
エビデンス(証拠)を残すことで、組織としての指示系統に従いながら動いているという証拠を残すことができます。
それでもなお上司が曖昧な指示のもと部下を非難してくるようであれば、エビデンスを持って社内の別の人間(上司の上司など)にヘルプを求めましょう。
証拠が揃っているのに曖昧上司の肩を持つようであれば、その組織はブラック企業です。
長くいると矛盾した指示と非難に精神をやられてしまう可能性が高いので、転職の準備をした方が良いでしょう。
矛盾を押し付けられると精神への負荷が大きいです。
「できないことをやれ」
って言ってるようなものだもんね。
指示が曖昧だと
対応する→「そうじゃない」と非難される
という拷問のようなサイクルを繰り返すことになるので本当に危険です。
曖昧な上司を持つと部下が大変な思いをします。
自分が曖昧な上司にならない為にも、プロジェクトマネージメントの本を読むなりして知っておくといいかもしれません。
曖昧な指示をする上司、その上司を守ろうとする組織から脱出するとしても、すぐに転職できるかはわかりません。
転職の成功率を上げるためにIT関連のスキルを身につけるのは結構オススメです。