どんな会社でも仕事のやり方というものがあります。
新しく入った社員はその会社での働き方を知らないので、必然的に先輩や上司から教わることになるでしょう。
しかしときどき困った方が出てきます。
それが1回しか説明しない人。
1回しか説明しないからな、よく聞け!
1回だけ説明して、それ以上の説明を許さないタイプです。
「大事なことだから1回で覚えろ」というスタンスだとこのような物言いになります。
しかし実は問題があります。
そこで今回は「1回しか説明しない」職場は辞めた方がいい理由について解説します。
書いている人
ITエンジニア。
SE、機械学習エンジニア、データサイエンティストなどの経験がある。
転職経験3回。
ロジカルに考えるのが得意。
記事を読むメリット
「1回しか説明しない」職場は辞めた方がいい理由がわかり、会社に居続けるべきか判断することができるようになる
「1回しか説明しない」職場は辞めた方がいい理由
「1回しか説明しない」職場は辞めた方がいい理由、これは大きく分けて2つあります。
1回しか説明しない問題点
- 何でも1回で完璧に理解できる人間なんていない
- 説明する側の怠慢
まぁ実際ヤバいので順を追って説明しましょう
何でも1回で完璧に理解できる人間なんていない
まず何でも1回で完璧に理解できる人間なんていません。
人間は色々な事ができますが、機械のように「記録すれば正確に覚えられる」ような仕組みは持っていません。
ですので1回で覚えろと言うのは割と無茶な話だったりします。
でも1回でも失敗するとマズイような事は覚えないわけにはいかないよね
まぁそういうのもありますが、そこまで大事なら1回説明して放置は悪手ですね。
仕事の中には失敗したら生命に関わるような危険な業務もあるかと思います。
そのような仕事で失敗するわけにはいきません。
しかしそんな場合も「1回で覚えろ」と言って放置するのは悪手と言えます。
何故ならそこまで重要な業務であれば最初の何回かは教える側がチェックした方が安全だからです。
そりゃそうか。
放置して事故になっても困るわな。
故に「1回で覚えろ」と突き放すのは良くない例だと言えます。
とはいえ教わる側としては、1回で覚えるくらいのつもりでメモを取りましょう。
説明する側の怠慢
もうひとつの問題点は説明する側の怠慢です。
ぶっちゃけ説明するのが面倒なので理由をつけてるわけですね。
とはいえ先述したように、人間の記憶力は完璧ではありません。
覚えきれなかったり、メモしきれなかった場合は再度質問することもあるでしょう。
しかしここで
1回しか説明しないからな、よく聞け!
みたいな態度を上司や先輩がとっていると、聞く側の部下は萎縮してしまい、わからなくても質問できないという事態に陥ります。
こうなるともう悪循環です。
上司が説明を渋る → 部下が聞けない → 部下が業務で失敗する
このような構図になり、上司にも部下にも良いことはありません。
この構図がわからずに、ただ「説明するのが面倒だから」と考えて「1度しか説明しない」と宣言してしまっているとしたら、その上司は管理能力が無いと言わざるを得ません。
説明を渋る上司はあまり良い上司じゃないね
言って聞かせて、させてみせ、ほめてやらねば、人は動かじ
そもそも「1回しか説明しない」の無益さは、大昔の名言で示されています。
その名言がこちら
やってみせ 言って聞かせて させてみせ ほめてやらねば 人は動かじ
山本五十六の有名な名言ですね。
この名言が示すように「1回説明する=言う」だけではダメで、やらせてそれを監督して褒めるところまでしてようやく指導と言えます。
「1回で覚えろ」は言わば丸投げに近い行為なんですよね
「1回しか説明しない」という前置きがどう思われているか
では実際に「1回しか説明しない」と言われた人はどう思っているのでしょうか。
SNS上の反応をピックアップしてみました。
人に物を教える時に「一回しか言わないよ」と前置きする人がいる。
— リト@葉っぱ切り絵 (@lito_leafart) February 9, 2019
何でそんないじわるをするんだろう。
聞き手に集中させる為?
むしろ恐怖を感じて質問すら挟めない。
僕が教える立場の時は10回でも20回でも説明するし、後で忘れてもまた聞き直せる空気まで作る。
一回で覚えたらその分褒めるよ。
「一回しか言わないよ」って言うと分かんないことがあっても聞きに来なくなるんだよね… https://t.co/PSXnypwA9C
— さかもと まこと (@sakamoto_0316) February 11, 2019
新入社員の皆さん。「今時の若者は」「こんなことも分かんないの?」「適当にやっといて」「仕事は気合いと根性」「1回しか言わないから」これらを言ってくる先輩や上司は、十中八九仕事ができない人です。なので「ああ、また何か言ってるな」くらいの気持ちで聞き流してる方が心身を健康に保てます。
— 川畑翔太郎|UZUZ(ウズウズ)専務|20代若手(第二新卒/既卒/フリーター)のキャリア支援10年目 (@kawabata_career) April 1, 2021
前の仕事で大事な事だから1回しか言わないとか上司に言われた事あるけど本当に理解出来なかったな。大事な事なら何度でも言うだろ普通に
— 臓物吐瀉狼 (@vomit_wolf) June 3, 2021
意見としては以下のような感じです。
- 「1回しか言わない」と前置きするのは意地が悪い
- 「1回しか言わない」と言われると聞きにくくなる
- 「1回しか言わない」という上司は仕事ができない
- 大事なことは何度でも言え
概ね評判は良くないことがわかります。
「1回しか説明しない」人への対処方法
「1回しか説明しない」人への対処方法は、まずは1回で覚える努力をすることです。
人間の脳は完璧ではありませんが、そこはメモを取ることで補いましょう。
そしてどうしても覚えきれなければ、再度質問しましょう。
そこで質問に対して相手がどう反応するかで今後の方針が決まります。
覚えようとしたことを理解してくれて、再度説明してくれるなら良い上司・先輩のいる職場と言えるでしょう。
この説明でわからなかったところをしっかり補強して理解するようにしましょう。
逆に
1回しか説明しないと言っただろう!!
と怒られるようなら、そこは従業員を萎縮させる職場の可能性が高いです。
このような職場では理不尽なパワハラが横行している可能性が高いので、場合によっては転職を検討する必要があるでしょう。
まとめ
今回は「1回しか説明しない」職場は辞めた方がいい理由について解説しました。
会社の業務を理解するにはどうしても説明してもらう必要があります。
そこで「1回しか説明しない」と言ってくる職場がありますが、1回しか説明しない事には以下のような問題点があります。
1回しか説明しない問題点
- 何でも1回で完璧に理解できる人間なんていない
- 説明する側の怠慢
聞く側はなるべく理解しようとするとしても、何でも1度で覚えることはできませんし、説明する側としても1回で終わりと考えるのは怠慢です。
もし1度で理解できなかった場合は、わからなかったところを質問してみると職場の本当の姿が見えてきます。
1回しか説明しないと言っただろう!!
と怒りで返してくるような職場だとしたら、パワハラ気質が強い職場ですので転職を検討した方がいいかもしれません。
すぐ怒る人がいる職場は精神的にしんどくなるので要注意ですね
ヤバい会社に長く居続けるのは危険です。
しかし辞めてすぐに再就職できる人は限られています。
そこでITスキルを高めるのがオススメ。
スキルを高めておくと「この会社を辞めても生きていける」という安心感が出てくるので、今後生きていく上での難易度が下がります。
また従業員を恐怖で支配するようなブラック企業で、退職を言い出すのすら難しい場合は退職代行を使うのも手です。