なんか世の中には叱られ方研修というものがあるらしい
会社というものは人が集まって活動し、利益を出していく組織です。
複数の人が集まるのだから、当然ルールが存在し、ときには誤ってルール違反をしてしまい叱られることもあるでしょう。
叱る方も叱られる方も人なので、コミュニケーションを間違えれば対立してしまいます。
そんな上司と部下の関係に一石を投じたものがあります。
叱られ方研修
聞いただけでモヤモヤしますし、そんな研修が必要な会社には行きたくないと思います。
しかし何故そう感じるのか。
そこで今回は叱られ方研修を勧める会社は辞めておいた方がいい理由について解説します。
書いている人
ITエンジニア。
SE、機械学習エンジニア、データサイエンティストなどの経験がある。
転職経験3回。
ロジカルに考えるのが得意でメリット、デメリットはしっかり整理する。
記事を読むメリット
叱られ方研修を勧める会社は辞めておいた方がいい理由がわかり、会社選びの判断基準が明確になる
叱られ方研修とは
叱られ方研修は名前の通り「叱られ方を学ぶ研修」です。
意味合いとしては「叱られてへこむのではなく、自分の成長につなげるのだ」だそうです。
2018年に大正大学で実施された研修がテレビで特集されて、賛否両論の反響を呼んだそうです。
本学では入社を間近に控えた4年生向けに、卒業直前特別プログラム「内定者研修」を2月14日に開催しました。それは、4月からスムーズな社会人生活を送るため身に着けておきたいビジネスマナーやタイムマネジメントに加え、新人社員が上司やお客様と接する社会人生活の中で起こりうるケースを想定した「叱られ方」を考えるロールプレイングを行いました。
「内定者研修」でビジネススキルと上手な叱られ方を学びました | 大正大学
4月に就職を控える大学生が「叱られ方」を学ぶ大正大学の研修がネット上で話題になり、波紋が広がっている。この研修に対し、「まず叱り方からやれ」「パワハラを正当化したいの??」など訝る声が相次いだ。
就職直前に「叱られ方」を研修 大正大学の学生向け講座、その真意は: J-CAST ニュース【全文表示】
叱られる側が準備しておくのってなんかモヤッとしますね
ではこれの何が問題なのか。
叱られ方研修の問題点
叱られ方研修の問題点、それは叱る側にはノータッチということ。
叱る側が不適切に怒り散らすような叱り方をしても「私のことを思って叱ってくれている」と受け入れるように指導しています。
講師の「職場の上司は、少し声は荒いかもしれないけれど、自分が否定されるというところから入らずに、まず『受け入れてくれている』と思ってほしい」という言葉や、参加した学生の「(これまでは)自分が傷ついた、怒られてしまった、という目線になっていたが、『私のためを思って叱ってくれている』と理解できたのが大きかった」というコメントも伝えていた。
就職直前に「叱られ方」を研修 大正大学の学生向け講座、その真意は: J-CAST ニュース【全文表示】
指導に本来怒りや威圧は必要ありません。
しかし自分の思う通りに動いてくれない部下に怒りをぶつけてしまう上司をスルーして、部下側になる学生に「私のことを思って叱ってくれている」と心構えを指導するのは、「理不尽を受け入れろ」と言っているようにみえてしまいます。
なんで叱られる側だけ寛容にならないといけないのさ!
叱られ方研修を勧める会社は辞めておいた方がいい理由
ではここまでを踏まえて、叱られ方研修を勧める会社は辞めておいた方がいい理由は何なのでしょうか。
それは上が責任を取らない体質が見えているからです。
叱られ方研修は叱る側にはタッチせず、叱られる側の心構えを説く研修です。
つまりこう考えているわけです。
叱られて傷ついたり退職したりするのは叱られる側に問題がある
問題は全て部下の責任ということです。
この考え方が主流の職場では、叱る=恫喝のようなパワハラが横行するでしょう。
そしてメンタル不調を起こしても
- 「部下を思うがゆえの指導だ」
- 「受け取り方の問題だ」
と、上は責任を取らずに受け手側の責任にされてしまうでしょう。
このような会社には行かないほうが良いです。
まぁ行きたくないね
ある程度の心構えは必要
では叱られる為の心構えは必要ないかといえば、そうではありません。
世の中には様々な人がいますし、「叱るほうが勉強しろ」と言ったところで、すぐに浸透するわけでもありません。
叱られた際に「どこまで受け止めるか」の基準は持っておいたほうが良いでしょう。
コツは以下の2点です。
反省のコツ
- 事実のみ受け入れる
- 自分の過ちのみ反省する
まずは時系列に上司からどんな指示が出され自分が何を行い、どんな結果になったかを受け入れます。
そして自分の過ち、例えば「指示通りに作業しなかった」とか「事故に繋がりそうな状況に気づいていながら報告しなかった」のような過ちがあれば反省した方が良いでしょう。
逆に「作業内容を質問しても答えてくれなかった」や「報告を取り合ってくれなかった」など自分の責任範囲ではないところに問題があったのであれば、そこまで気に負う必要はありません。
それは上司側のミスです。
ですので自分のミスを受け入れて次から同じミスをしないように反省すればいいわけです。
そこに精神的、肉体的な攻撃が加わるようならパワハラですので、人事に相談するなり外部に通報するなりして良いでしょう。
ミスを反省するのと、人格攻撃されるのは別問題です
まとめ
今回は叱られ方研修を勧める会社は辞めておいた方がいい理由について解説しました。
叱られ方研修は、叱る側の問題を棚上げして
叱る側はあなたのためを思って叱ってくれている
などという一方的な受け入れを求める指導が問題です。
そしてこの叱られ方研修を勧めるような会社の問題点は、叱られて傷ついたり辞めたりする問題を
部下側の「受け取り方の問題」
としてしまう責任回避体質にあります。
このような会社では何か問題が起こったときに、全て部下の責任にされてしまうので、できれば辞めた方がいいでしょう。
パワハラタイプの会社にいるのはメンタル強くないとキツイですよ?
とはいえ勢いで辞めると転職先が見つかるかどうかわかりません。
転職するにも自分自身の武器が必要。
そこでITスキルを高めるのがオススメ。
スキルを高めておくと入った会社がダメでも「この会社を辞めても生きていける」という安心感が出てくるので、今後生きていく上での難易度が下がります。
また従業員を恐怖で支配するようなブラック企業で、退職を言い出すのすら難しい場合は退職代行を使うのも手です。